遠近両用メガネの見え方は思った通りにならないのはなぜ?

遠近両用メガネを使用するようになり8割くらいは見え方に満足しています。
しかし同時に残りの2割は見え方がイマイチだと感じることもあります。

どうして遠近両用メガネの見え方は思った通りにならないのだろうか?

◆遠近両用メガネの見え方は思った通りにならないのはなぜ?

遠近両用メガネは、

・遠近両用レンズの視野の狭さ
・今までの物を見るという習慣

という理由によって見え方が思った通りにならないのです。

遠近両用メガネは、基本的には遠くも近くも見える万能なメガネです。
しかし、万能だからといって完璧ではないのです。

◆遠近両用レンズの視野の狭さについて

普通のメガネって裸眼と比べると視野が狭いです。

裸眼は、どこをどのような角度でみても目で見ていますから視野は広いです。
しかしメガネですとレンズのある面しか見ることができません。

ですから、どうしても見えない部分が生じます。

さらに遠近両用メガネですと、
眼鏡全体に遠近の細工がされているわけではありません。

レンズの中でも実際に見える部分が真ん中の縦に限定されます。
レンズの左右(側面)は歪みの部分になります。

真ん中が見えると言っても、さらに「遠・中・近」と別れるのです。

遠近両用メガネは一つのメガネで遠くと中くらいと近くを見えるように、
一つのレンズを3つに分けています。

レンズの上部に遠方を見やすくするための工夫がされていて、
レンズの中心部分は中間の距離を見やすくしています。

そしてレンズの下部の部分に近くを見やすくするための調整がされています。

ですから例えば遠くを見ようとします。
見えるのはレンズの上部のみを通してとなります。

裸眼や普通の眼鏡と比べると格段に視野が狭いとなります。

このように遠近両用メガネは近くから遠くまで見える代わりに、
視野が限定されてしまうのです。

◆今までの物を見るという習慣について

人間には習慣があります。

例えば「歩行」

人間は歩く時に、いちいち「右足の次は左足」という具合には考えません。
歩き方は体が覚えています。

それと同じで何かを見るときも同じです。
いつも見えていた通りの見方を体は覚えています。

例えば遠近両用メガネを掛けて横を見ようとすると、
いつも習慣で目だけを横に動かします。

裸眼の場合ですと真横を見る時には目だけを横に動かせば見えます。
しかし普通のメガネの場合ですと真横にはレンズがありません。

ですから顔をある程度見たい方向に向けなくてはなりません。

さらに遠近両用メガネですと、レンズの横側は歪みで見えません。

なので遠近両用メガネの場合、見たい方向に顔をしっかりと向けて、
レンズの真ん中に見たいものが来るようにしなくてはなりません。

見たい対象に対して顔をきちんと向けるという習慣がないので、
遠近両用メガネの限定された見える範囲に目を合わせることができないのです。

このように遠近両用メガネを掛ける前の習慣で見ようとすると、
「思ったように見えない」となるのです。

◆思い通りに見えなくて当たり前?

具体的な使い方としては頭を動かすなどして視点を変えます。
そうすることで調整をして見ることができます。

しかし、どうしても今までとの違いのために慣れるのに時間がかかってしまいます。

このような特徴的なレンズになっている眼鏡であるため、
個々の視点や目の状況に応じてレンズの調整をきちんと行わなくてはいけません。

たとえ見えやすい位置でレンズが調整されていたとしても、
条件が異なる状況や環境であれば当然見えづらく感じてしまいます。

ですから思い通りに見えなくて当たり前というくらいの認識がちょうど良いのです。

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