老眼が気になり始めた際に使用するメガネで累進レンズを使用したものには、
・遠近両用レンズ
・中近両用レンズ
・近近両用レンズ
といった種類があります。
なぜ累進レンズには種類があるのか?
それはメガネを異なる距離、
または使用目的にマッチするように分けて利用することで、
ストレスのない視界を手にするためです。
でも遠近両用レンズなら遠くから近くまで一つで全部見えるので、
中近両用レンズはいらないんじゃないのか?
累進レンズにおける遠近両用と中近両用とではどう違うのでしょう?
もくじ
◆遠近両用と中近両用の違いって?
遠近両用と中近両用の違いとは、
・歪み
・見える距離
・見える範囲
・使用する場所や見る対象
といった違いがあります。
それぞれ具体的に見ていきます。
◆歪みについて
遠近両用と比べて中近両用は歪みが少ないのがポイントです。
そのため、初めて遠近両用を掛ける場合に、どうしても歪みに対して馴染めない。
という事が起こりえます。
そういった時には、中近両用を使うことで歪みが緩和されます。
◆見える距離の違いについて
遠近両用と中近両用とでは見える距離に違いがあります。
遠近両用は遠くから近くまですべての距離が見えるレンズになっています。
中近両用は遠くが見えにくい代わりに中間距離がよく見えるレンズです。
このように距離だけを比較すると遠近両用のほうが良さそうに思えます。
しかし、見える範囲が変わってくるのです。
見える範囲が違うとはどういうことなのか?
◆見える範囲の違いについて
上の図において楕円の部分が見える範囲となります。
遠近両用をみるとレンズの上の部分の遠くを見る度数の範囲が広くなっています。
中間距離はというと範囲は狭くなっています。
それに対して中近両用では、
遠くの部分よりも中間距離の部分の見える範囲を広くしています。
つまり、遠近両用よりも中間距離の視野がより広く取れますから、
見える範囲が広くなります。
遠近両用ですと中間距離の部分は狭くなり見える範囲が狭くなるのです。
その代りに遠くを見ることができます。
見える範囲の感じを図形で表すと近両用メガネの方は、
長方形のように細く長く見えます。
それに対して中近両用メガネの場合は台形のように幅広く見えるという感じです。
◆使用する場所や見る対象の違いについて
遠近両用は中近両用と比較すると、
中距離が見える範囲が狭く設定されている点が中近両用との違いでした。
つまり中近両用は中距離に適応する部分が広めに設定されています。
ですから室内や屋内での使用時に快適性が増すのです。
例えば仕事が基本的に室内である場合や料理や読書などの屋内作業には
遠近両用よりも使い勝手が良くなるのです。
しかし、外出時には遠くがはっきり見えませんから、
掛けかえることが必要となります。
逆に遠近両用は基本的に掛けかえることなくつかえます。
ですから、家の中から外出までと使えます。